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ひとクセあるデザインの参考になるテイスト4選

AZUMA
DESIGN

はじめまして!

入社から早半年が経ちました、デザイナーの東(アズマ)と申します。
有難いことに、日々多種多様なお仕事をいただき邁進しておりますが、
業務に追われるだけでなくインプットも大切にしたい!
美大卒なこともありアート寄りの表現に目がなく、様々な表現に触れてインスピレーションを授かっております。

世の中には多種多様なデザインテイストが存在し、それぞれに名称が付けられていることもあります。
デザインを作る際、打ち合わせで
「頭の中にデザインテイストのイメージがあるけど共有が難しい…」
「参考を探したいけどなんて検索すればヒットするんだろう?」
なんてことはありませんか?
そんな時、テイストの名称を知っていると役立つかもしれません。

今回は個性的・ひと癖あるデザインを作る時に役立つテイスト4選をWEBデザインを中心とした素敵な事例と合わせて紹介します!

アブストラクト(Abstract)―抽象的デザイン

具体的な形や対象ではなく、抽象的な形、パターンなどの要素を組み合わせて、感情や印象を伝えるデザインスタイルです。
アートのように、自由な発想や感覚を引き出すアブストラクトはブランドの独自性や革新性を強調することができます。

【事例紹介】
・浜岡鍍金工業所

https://hamaokamekki.co.jp

メッキ加工企業のポートレートサイト。
金属の美しい質感を、様々な形と別の質感との組み合わせで魅力的に見せています。

【相性の良い業種・媒体】
ファッション、インテリア、美容など、視覚的な魅力を引き立てる効果があります。

アート的な表現は個人的にも大好きで、一見どんな構造で作られているのかわからないような表現はついじっくりと見てしまいます。
情緒的に訴えかけたい案件などで積極的に取り入れたいですね。

ブルータリズム(Brutalism)―荒々しく無骨なデザイン

20世紀中頃の建築スタイルに由来し、後にWEBデザインの分野に広がった、粗野で無加工の美学を追求するデザインスタイルです。
意図的に洗練されていない要素、シンプルで直線的なレイアウト、コントラストの強い配色などを使用し、強烈でインパクトのある印象を与えるのが特徴。
過度な装飾やスタイリングを避けるので、ユーザーの直感的な体験に繋がるため機能面でも効果的です。

【事例紹介】
・羊文学オフィシャルサイト

https://www.hitsujibungaku.info
真っ白な背景の真ん中に大きく配置された、象形文字のような「羊」の文字は強烈なインパクトがあります。
スクロールと共に画像と文字がランダムな配置で浮き出てくる動きは心地よく、情報量の少なさも相まって印象に残ります。

ブルータリズムのWEBサイトばかりを集めたマニアックな海外のサイトも存在しております。
このサイトが、WEBデザイナー達がブルータリズムに注目するきっかけになったそうな。

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Brutalist Websites

https://brutalistwebsites.com

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【相性の良い業種・媒体】
アート・カルチャーやアパレルなどで見かけますが、荒削りな面白さのあるブルータリズムは意外と攻めた採用サイトとも相性がいいかも?


この度肝を抜かれる表現、一度は挑戦してみたい!
事例を眺めているだけでも(いい意味で)頭がおかしくなりそうでドキドキします。
攻めたデザインを許容してくださるクライアント様との出会いが必須ですね。(お待ちしております!)

ヴェイパーウェイヴ(Vaporwave)ー音楽ジャンル発祥のデザインテイスト

音楽ジャンルから始まり、その後グラフィックのスタイルやインターネット文化として発展。
1980年代から1990年代のノスタルジックな要素と、デジタル感を融合させたユーモラスなスタイルです。
ネオンカラー、ピクセルアート、レトロなコンピューターインターフェース、日本語のテキストなどが特徴です。

【事例紹介】
・LAMM

https://lamm.tokyo/jp

彩度の高いカラーリングやイラストが特徴的。
ドット化するほど低解像度に加工されたイラストや、スクロールした際のバグのような動きは昔のwebサイトを見ているような不思議な気持ちになります。

【相性の良い業種・媒体】
若者向けのブランドやアーティストのポートフォリオ、プロモーションサイトでの視覚的インパクトを高めるのに効果的。

石膏像と古いWindowsPCのモチーフをよく見かけますが何故なのかは不明です。笑
最近よく聞く「Y2K」デザインとも共通点を感じます。

ノイズテクスチャ(Noise Texture)ーノイズで質感を表現

意図的に「ノイズ」や「グレイン」(粒子)を取り入れることで、デザインにリアルな質感やアナログ感を加え、デジタルでは表現しにくい暖かさや親しみやすさを演出します。
特に、ミニマルデザインやフラットデザインの中にノイズを取り入れることで、平坦な印象を和らげ、視覚的な奥行きを増やす効果があります。
グラデーションとの相性も良く、組み合わせでの表現をよく見かけます。

【事例紹介】
・本と美容室

https://book-and-hair.com

美容室と書店の組み合わせの展開を紹介しているページです。
アナログな質感とレトロな雰囲気がコンセプトにピッタリとフィットしています。

【相性の良い業種】
食品、美容、学校・幼稚園など質感や暖かさ、懐かしさを表現するのに効果的。
アナログ感やレトロ感も感じられるテイストで、ノスタルジックな世界観を作れそうです。
エモい感じ!と言われると真っ先に頭にノイズテクスチャが頭に浮かびます。
(「エモい」って人によってイメージが違うので要注意ですね)

まとめ

個性的・ひと癖あるデザインテイストに絞ってご紹介しました。いかがだったでしょうか?
トレンドも意識して選出してみましたが、全体的に懐かしさやアナログを感じさせるものは根強い人気だと感じました。
デジタル中心となった社会ですが、その反動でデジタルにも質感や暖かさを求めるのかもしれませんね。

是非、気になったテイストを調べてみてくださいね!